2007年11月21日(水)心斎橋 club☆jungle

アイドルが好きだ。テレビのバラエティー番組や雑誌のグラビアに欠かす事の出来ぬ、我々一般人の永遠の夢アイドル。若くて元気で可愛くてちょっと馬鹿で。この歳になっても未だにアイドル熱は醒めやらぬ。一笑に付して頂いて大いに結構。だがこういうオトナは現代において最早マイノリティーに非ず、同士は無限に存在する。
 彼女達の人気が途方もない経済効果を生み落としている事は、昨今の秋葉原タウンの旺盛を見るに明らかであろう。アイドル大国ニッポン。この国にもしアイドルが存在しなかったとしたら…と考えると、恐ろしくて飯も喉を通らない。戦争に反対する唯一の方法は、アイドルが握っている気さえしてくる。馬鹿も休み休みえ、そんな声は無視してさらなる暴走を続けよう。そろそろ気持ち悪くなってきましたか(苦笑)。

 「アイドル:憧れの的。多くの人に好かれる人気者。偶像という意味から」角川必携国語辞典より。

 我が国のアイドル事情は現在燗熟期とでも言うべき様相を呈しており、猫杓子問わず総ヲタク化したユーザーのあらゆる期待に応えるべく細分化が進行している。
 ある者は凛とした正当的美少女の系譜を全うに継承し、その端正な佇まいに汚れ無きイノセンスを宿す。またある者はその恵まれた肉体を誇らしげに誇示し、汎用的セックスシンボルとしてヴィジュアル表現の可能性を追求する。またある者は天使の微笑みを湛え癒しのアウラを纏い、疲弊したこの国を転がし疲れた戦士達にとっての一服の清涼剤の役割を担う。そしてまたある者は健やかで天真爛漫なキャラクターを存分に発揮し、テレビ表現における横のベクトル拡張に一役買って出た。
 これらのタイプはいわゆる王道であり、他にもスポーツ系、モデル出身組、女子アナ、お笑い、レースクイーン、AV、風俗、ネット系、メイド、コスプレ、バンド系、ダンサー、海外組、黒船、エリカ様、ちびっこなど、挙げればキリがないが、いずれにせよ求めよさらば与えられんの世界である事は間違いない。ニーズなければビジネスは成り立たぬ。ビバ煩悩。
 さて、賢明なる是慢読者の皆さんならここまでの文脈で敢えて触れなかったジャンルがあるのに気付かれた事と思う。それは男子アイドルについてである。このジャンルについては俺自身が男であるという事もあり、食指が動かぬというのが正直なところなのだが、ご存知ジャニーズエンタテインメントという怪物のようなアイドル製造工場が紡ぎ出す戦略と実践結果を考えると、リスペクトこそすれ俺などが口を挟む隙など微塵もありはしまい。O嬢、嵐については君がアツく語ってくれ(またまた苦笑)。
 そんな中、女の子達はもちろんの事、男である(しかも中年。トホホ)俺をも魅了してやまぬ男子アイドルが存在する。
2007年業界受けナンバー1、泣く子も笑うポップロックバンド、ミックスナッツハウスのリーダー、林良太である。
 去る水曜日、大阪は心斎橋のライブハウスにて行われた関西ラジオ番組主催の彼等のギグでは、彼のやんちゃで可愛いステージングが功を奏し、早耳の音楽好きだけにとどまらず、若手バンドフリークスの少女達やラジオ好きの一般ピープルをも虜にし、会場を黄色い歓声がこだまするワンシーンが見受けられた。顔、声、ファッション、パフォーマンス、音楽性…どれをとってもバリヤバい。皆が待ち望んでいた平成のロックンロールアイドル出現は、俺にとって今年最高のニュースであった。
 林良太は場の空気を浄化する不思議な力を持っている。屈託ない笑顔と優れたコミュニケーション力を駆使し、彼は世直しの荒行に打って出た。彼が発散するクリアでハッピーな空気が伝染してゆけば、停滞気味のシーンは必ず動き出すはずだ。こまっしゃくれた笑顔の王子様の快進撃は、来年いよいよネクストステージを迎える。そう、アイドルはいつだって時代の先頭に立って来たのだ。彼等の動向を、皆さんも要チェキのほどよろしくお願いします。
 さて次回は、子供の頃身近に現れたアイドルの話。どうぞお楽しみに。

 

 

※「MIXNUTSDIARRHEAブログインタビューでもおなじみマサモトススム氏が
メールで不定期送信中の〜日々是漫然リターンズ #16(上)〜。
これを転載させて頂きました。」